転んだり、どこかにぶつけたりして痛い思いをするのがいわゆる打撲です。

ちょっとひどいと青あざができたり腫れたりします。もっとひどいと骨折や臓器損傷など、命に関わる重篤な状態にもなりかねません。

先日いらした方は、自宅の階段から滑り落ちて頸を強打したそうです。（第7頸椎あたり）

整形外科で検査したところ骨や脳など異常はなかったそう。

後頭部だったら危なかったようですが、内出血や腫れなどの打撲による症状は全くなしとの診断で、ずっとその整形外科で治療を受けていたとのこと。

ウチにいらしたのは転倒から約1か月後。

顔が下を向いたまま、上を向けなくなっている状態が続いていて長く歩けない、立っていられないとのことで来院されました。

たしかに姿勢を拝見すると、明らかに下を向いてます。さらにベッドで仰向けになってもらおうとすると頭がベッドに着きません。

無理やり頭を着けようとすると首に痛み、腕にしびれと痛みが走るような状態です。なので普段の3倍の高さのマクラを設置して施術。

正直（これは厳しい・・・）と思いましたが、回を重ねるごとに立っている時にだんだんと頭が起き上がってきました。

現在もまだ首の張りがあり通院されていますが、施術を始めてから1か月後くらいにベッドに頭が着くようになって、どうにかお仕事にも復帰されています。

施術している私自身もこの変化にはちょっと驚きです。

改善してきた理由は、受傷してまだそんなに期間が経ってなかったからだと思います。

骨の変形によるものや、長年かけて曲がってしまったものだとおそらく変化が出なかったでしょう。

今回、骨折や内出血、腫れもないいわゆる単なる打撲でも、こんなに身体が変わってしまうのだという怖さを目の当たりにしました。