20代女性　袋井市からの来院です。
信号待ちしていたところに後ろからけっこうなスピードで衝突されたとのこと。

◎症状
・肋骨打撲
・右膝打撲
・腰部挫傷

という病院の診断でした。

その他にも両下腿の痛み（挫傷）も見受けられました。

◎施術での所感
・右膝には少し内出血があったので直接患部には触れず。
・後ろからの追突にも関わらず頚肩には症状が出ていない。

いわゆるむち打ち症状が出ていません。が、まだ受傷してから1週間経っていませんから今後出てくる可能性があります。

ただ、今まで数多くの交通事故の患者さんを診てきましたが、追突されたからと言ってみんな「むち打ち」になるとは限りません。

「むち打ち」の名前の由来

この「むち打ち」という名前が付いたのには、

・追突の衝撃で頚がしなって「鞭をうった」ような動きをするため

という説もあれば、

・乗馬中に鞭を打った際、急発進され頭だけ残されて頚を痛めたため（これも鞭をうったような動きをします）

なんていう説もあります。

たしかにイメージ的には、重い頭が振り子のようになってしなるから頚にめっちゃダメージを与えそうです。

実際に事故直後にうっすら頚（胸鎖乳突筋のあたり）や肩（僧帽筋のあたり）が腫れていたり、することもあります。

ただ、そういった外見の変化もなく痛みが強く出ている人もあれば、今回のようにまったく首や肩に症状が出ない人もいるんですよね。。。

なので私の中ではこの「むち打ち」説は、アヤシイと考えています。細かいことは割愛しますが、「刷り込み」がかなり強いと考えています。

交通事故の症状は身体のいろんなところに出る

交通事故による症状は、事故の衝撃の瞬間に防御しようと身を固めるときに体に力が入ることによって、筋肉痛のような症状が出たり、どこかが車体にぶつかったり、シートベルトが食い込んだりして打撲があったりということで、どこに症状が出てもおかしくないと思われます。

また、被害を受けた方が持っている元々の症状（たとえば慢性の肩こりとか、四十肩）があったり、事故処理のストレスなどでもいろいろと症状を引き起こすと考えられます。

なので当院では、そういった既往歴などを含めて、まずは全身を診る（見る・観る）ことから始めています。